TREASURE SS




一年前の今日。
オレ達は初めて出会った。
一年後の今日。
オレ達はこうして一緒にいる。
それって、当然だ。
だってオレ達『運命』ってやつだから、さ。


























一年 











桜の花も咲き誇る、あの春の日の事。
一生忘れないよ。


『何を騒いでいる』


凛とした声でオレの前に現れた人。
でも、その時は正直オレの気分もたいがい腐っててまともにその人を見てなかった。
うっとおしい先輩達の一人かと思ってた。
そのうち、倒してやる相手の一人にすぎないって。

でも、違った。

ホントに惜しいことをしたなって思うけど、アレっていわゆる「運命の出会い」ってやつだ。
もっと劇的でも良かったって思う。





「そう思わない?」
聞いたオレの隣で、さっきから録画した試合を見ていた部長がやっと顔をこっちに向けた。
「…何がだ?」
「聞いてなかった?酷い」
オレの言葉に部長の目が睨んでくる。
「さっきからブツブツ隣で何か言ってたが、コレを見に来いと言ったのはお前だぞ?酷いのはどっちだ?」
「だってオレはもうそれ見たし」
だいたい、ビデオなんて口実だって分かってるくせに。
一年たっても、鈍い人にムッとしてしまう。
そんなオレに部長は溜め息を吐いた。
「なら、借りて帰ろう。退屈させては悪いからな」
そうこなくっちゃ。
せっかく部屋に二人きりなんだ。
やることは他にいくらでもある。
「あ、それいいね。返すのいつでもいいから」
部長は上機嫌なオレの返事にいつもの無表情で頷いてデッキからビデオを抜くと立ち上がった。
え?
「じゃあな」
「は?」
部長は淡々と言って部屋から出ていこうとする!
まさか、今すぐ帰る気!?
「ちょ、ちょっと待ってよ!」
慌てて手を掴めば不思議そうに振り返るから手に追えない。
誰だよ!こんなに鈍いの好きになったのは…!ああそうだよ、オレだよ。
しょうがないじゃん!好きなんだから。こういうトコも!

ああ、もう面倒だ。
オレは実力行使に出た。

「おい、離せ。リョー……!?」


油断してる部長の腕を引っ張って。
ぶつけるように無理矢理重ねた唇から、抗議の言葉を吸い取る様に舌を絡めて。




息が乱れて部長の膝が折れ、座り込んでしまってからオレはゆっくり離れた。
お互いの唾液で唇が濡れている。



「さっきの話。今日ってオレ達が会って一年目なの。せっかくだもん。せめて一緒にいようよ」



それに対する返事はなくて。
真っ赤になった部長は涙のにじんだ目で見上げてくるから。

オレは我慢できなくなってそのままもう一度キスしたんだった。








町田あきこ様より

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素敵リョ塚をありがとうございます〜♪

運命の恋人(←リョ塚好キーには当然)のリョマたんと部長です♪

積極的なリョマたんと、戸惑いながら最終的にはリョマたんに応えてくれる部長というスタンス大好きです。

これからも町田様の素敵リョ塚ワールドを楽しみにしております〜♪




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