敬称は省略してます。お許しあれ。

歌舞伎 第40回記念 吉例顔見世 十一代目 市川 海老蔵襲名披露  名古屋御園座 04/9/4
5月の歌舞伎座の襲名披露公演に引き続き、また名古屋の御園座へ海老様の襲名披露を見に行ってきました(爆)。

朝、5時起き。管理人の家から、大阪に出るのと名古屋に出るのとでは、名古屋に出るほうが時間がかかります。しかも名古屋からの終電も早いということで、行きはJR、帰りはバスを計画のため、今回もパパンを叩き起こし、最寄駅まで送ってもらいました(鬼娘)。
家を出たのが5時50分。朝6時12分発の電車に乗り(←ちなみにこれが名古屋行きの始発なんですよ・・・汗)、名古屋に到着したのが、8時8分でした(爆)。

名古屋名物(?)のモーニングセットを食べに行きました。
どこでもモーニングセットは存在しておりますが、名古屋のモーニングセットは豪華(?)なお店もあるとのことで。
結局、ネットで調べておいた、ドリンク料金のみでパンとゆでたまごが食べ放題(笑)という駅地下にある喫茶店で、朝っぱらから、しこたまパンを食べてみました。まぁ、もともと管理人はお米大好き人間で、パンはあまり食べない人なので、そんなに食べたつもりはないのですけども。

8時45分くらいに、喫茶店を出て、名古屋駅近くの某銀行でお金をおろし、ぶらぶら歩いて、お盆には会えなかった、私の最初の就職先の会社で、大阪から名古屋に転勤になった同期を訪ねてみることにしました。
大阪の会社の位置はわかっているのですが、名古屋には土地感がなかったので、探すのにえらい苦労しました。
無事、9時すぎに「ここか?」と思える場所に到着し、中を覗いてみると、同期の彼女しかいなかったので、心置きなく会うことができました。
彼女が転勤になった時に、私にメールをくれてたそうですが、メアド変更していたので、届かなかったそうです。ごめん、Iさん。
しかも、本来は土曜日は必ず出勤ではなく、交代で出勤していることが判明し、本当彼女に会えたのは運が良かったということで、他の社員さんがいないのをいいことに40分くらい、いろいろ話することができました。
今度は、まじで一緒に遊んでね、Iさん。

10時前に、Iさんに別れをつげ、向かった先は名古屋の兄友(またかよ・・・)。だってその会社から歩いて10分かからない場所だったし。兄友で10分ほど、商品を眺めつつ、何も買わずに(欲しいものがなかった)、JR名古屋駅の高島屋の食品売り場へ。食品売り場でお弁当を買い、10時30分に地下鉄東山線に乗り、一駅、伏見駅に到着。駅から、ずっと御園座の最寄出口の案内に沿って進み、出口を出るとほん数十メートル先に御園座が見えました。

昼の部の開演は11時からで、御園座に着いたのが10時40分すぎだったのですが、ロビーにあるお土産物売り場には人人人・・・人で通れないくらいの混雑ぶりでした。
せっかくだから記念にと購入したパンフレットは2200円(高!!)。いままでも歌舞伎に行くたびに買ってはいますが、2000円越えたのは初めてです(同人誌なら余裕であるけどな・・・・爆)。
パンフレットのつくりは、いつものよりも写真が大きく、カラー写真の数も多く、ページ数も多いので、損したとは思わないものの、やはり金を出す人(チケット代が高い)には、これくらいの値段でも買うだろう・・・と思ってるんだろうなぁと思うと複雑な気分になりました。安くて多くの人に売るというより、高くても買うという人の為に作ったって感じです。

今まで管理人が行ったことがある歌舞伎の会場は東京の歌舞伎座・新橋演舞場、京都の南座、大阪の松竹座、福岡の博多座で、今回初めて名古屋の御園座に行ったわけですが・・・・
御園座、商売根性たくましすぎです(怒)。歌舞伎をする会場内で飲食一切禁止の会場は、↑の会場にはなく、この御園座だけです。む・か・つ・く〜!そりゃあ、レストランがこの御園座の中と地下にいっぱいあるかもしれませんけどね、べらぼうに高いメニューがほとんどで、貧乏人にはかなりイタイ出費ですよ。貧乏人は歌舞伎に来るな(来ないだろう)って感じですか?(苦笑)
貧乏人にもかかわらず、今年は海老様の襲名記念だからと、お金をやりくりして(親からは非難の目で見られつつ)来ている管理人は、ロビーに設置されている数少ない椅子をGETして、そこで外で買ってきたお弁当食べましたけどね。
御園座への唯一の苦言は、会場内の飲食禁止です、いやマジで。

で、ここからがメイン。今回の昼の部11時〜14時55分(うち30分休憩が2回)の演目は
源氏物語 藤壺の巻 六条御息所の巻 朧月夜の巻」です。
今回手配してもらった座席は1階、7列23番(オペラグラスは不要です)。
舞台の中央、やや上手ですが、結構、海老さまと菊ちゃんの目線の向き上で、目線があう(←自分でそう思っているだけ)ので、ドキドキしました。

光る君は勿論、海老さま(海老蔵)、藤壺が時蔵さん、頭中将が松緑さん、朧月夜が菊ちゃん(菊之助)、葵の上が亀治郎さん、六条御息所が扇雀さん、桐壺帝が鴈治郎さんでした。
今回の巻も勿論、脚本瀬戸内寂聴さんの書き下ろしだったので、初めての演目でした。

昼の部の感想は以下の通り。
大入り満員。空席なし。観客の年齢層、いつも以上に高い(チケットの高さに比例してるような気がする)。
源氏物語は、まじ舞台の展開が激しすぎて暗転・舞台変更の数が多い。(歌舞伎でこんなに暗転が多いのは、そんなにない)
ほとんど現代語なので、イヤホンガイドはいらない(なので管理人は借りていない)。
衣装がこれでもか、これでもか!というほど華やかできらびやかな衣装。
源氏物語の内容を知ってる人は、より楽しめる。しかしつっこみところもめちゃくちゃ多い。
海老さま演じる光る君が綺麗で、綺麗で、男前で、眺めてるだけで満足なんですよ(たぶんそう思ってる人が多いはず)。
海老さまに対しての感想はそうなんですけどね。
ぶっちゃけ、光る君って、最悪な主人公だ!と心の中で激しくつっこんでしまいました(結局のところ原作へのつっこみなんですけどね)。
まさに女の敵ですよ。

<藤壺の巻>
マザコンで、母の面影を追うことから、継母にあたる藤壺(まぁ年齢ちょっと上なだけだしね)が初恋で、無理矢理、夜這いしちゃうわけで。しかも一発必中(←お下品)で、お子ちゃまできちゃうんですから、藤壺さまはたまったもんじゃありませんね(苦笑)。
まぁ、拒みきれない藤壺さまも同罪ではあるのですが、光る君の口説き方が、もう、駄々っ子というか、なんというか、欲しい、欲しい、あなたが欲しいんだ!(←こんな台詞はないですよ)って感じで、ある意味たまらんでした(笑)。
継母に恋して、押し倒しちゃう青年ですから(今でも、ベタなドラマや漫画や小説にありがちな内容を千年以上前に書いた紫式部はすごいなぁと思いましたよ)。

今回、父親である桐壺帝の鴈治郎さんが藤壺が泣いてるのを見て、いろいろと慰めるわけですが、異常にエロを感じました。まじエロくさい。さすが、いまだ祇園でフライデーされる人間国宝!(←コラ!)。台詞の言いまわしとかね、仕草にとてもエロを感じました。以前見た團十郎さんの桐壺帝がストイックな感じ(←あくまで管理人にはそう見えた)の桐壺帝だっただけに、うわぁ〜今回の桐壺帝はエロイよぉ〜と呟いてしまいました。

<六条御息所の巻>
手にはいりやすい女性には見向きもせず、なかなか落ちそうにない女性を落とすという光の君に、落とされた不幸な女性を扇雀さんが演じてます。
光る君の若さ溢れる情熱に、ついつい応えてしまったばっかりに、屈辱を味わってしまうことになる彼女が気の毒です。
六条御息所演じる扇雀さんの女形役は絶品です。
こういう情念(気)の強い女性を演じると、こわいよ〜、すごいよ〜と思ってしまいます。
前回の源氏物語の須磨の巻の時にも桐壺帝が幽霊(夢枕)になって、出てくるという演出があったのですが、今回は生霊になって出てくる六条御息所。すっごく迫力がありました。
そりゃあもう、葵の上を演じる亀ちゃんが苦しむ姿を見て、顔をしかめそうになってしまうくらいの迫力です。
葵の上演じる亀ちゃん、プライドの高い葵の上と光る君とのやりとりがめちゃくちゃ可愛いかった。
その分、六条御息所の生霊に苦しめられるシーンでは、うわうわうわ〜って思えるくらいオーバーアクション(笑)な苦しみ方で、亀ちゃんの演技が光っておりました。
亀ちゃんは立役も好きだし、気の強い女形役も似合ってるし、結構好きな役者さんです。
でも、結局、葵の上が死んじゃうのも、六条御息所が生霊にまでなっちゃうのも光る君の多情のせいなんですよね。

<朧月夜の巻>
一目あったその日から・・・・恋の花咲く・・・を地でいく巻です。そんなにすぐに恋に落ちていいのか?朧月夜ちゃんよぅ!光る君は顔こそいいけど、本当、女癖悪い男よ?といいたいくらい、可憐な菊ちゃん演じる朧月夜の君でした。
光る君の腹違いの兄である帝からも愛され、でも光る君を好きになってしまい、入内するはずが、尚侍としての宮仕えの立場になってしまう朧月夜、彼女も光る君の被害者です(笑)。
何をしても許される・・・云々の台詞がありましたが、光る君の傲慢ぶりが、たまらなくセクシーでした(笑)。
でも結局、みんな光る君が好きなんだよね〜。やっぱり顔なのか?そうなのか?(笑)
弘徽殿の女御役の田之助さんの意地悪ぶりには、最高に笑わせていただきました。
須磨へ旅立つ源氏の前に、私も一緒に連れて行って!と旅装束でやってきた朧月夜・・・この脚本には驚きました。
まぁラストシーンなので、そういう脚本・演出もありかとは思うけど、原作知らん人間にとっては、こんなシーンがあるんだと信じる人がいるかもしれません(そんな設定は原作にはありません)。
前回の源氏物語の時は、二条の館で紫の上と光る君が、泣く泣く別れを惜しんでいた場面を見てるから余計に、そう思ったのかもしれませんが。
菊ちゃんの女形は何をやらしても似合ってるんですが、朧月夜より紫の上(君)の時のほうが、可憐な美少女という設定だし、楽しかったです。いや、今回もよかったんですよ、本当に。

総じて、どんな内容であっても「源氏物語」はかなり楽しい歌舞伎だなぁと思いました(つっこみ甲斐もあるし)。これで團十郎さんと菊五郎さんが出てればいうことなしって感じですが。

14:55に昼の部が終わり、夜の部の開演が16時からということで、空いてる1時間の間(開場時間までの30分)に、近くのスタバでアイスモカを購入し、コンビニで夜御飯になるおにぎり等を購入し、HRC名古屋のマーチャンダイズ店へ足をのばし、ぐるぐるまわって御園座へリターンしました(少しの時間でも動いてしまう管理人)。

15:30に御園座へ入り、お手洗いをすませ、のんびりを開演待ちしてました。
夜の部の座席は1階7列18番。昼の部よりも花道に近い席です(最高の席でした)。

夜の部は「熊谷陣屋・口上・助六由縁江戸桜」の3幕。(16:00開演、20:55終演、休憩は30分×2回)

<熊谷陣屋>
管理人、初めて見る演目でした。
申し訳ないと思いつつ、とても眠い演目でした。
管理人苦手の浄瑠璃と三味線が入るんですよ。
役者さんが台詞を発している時は大丈夫なんですが、浄瑠璃担当さんが歌っているのにあわせて展開している歌舞伎には、ついつい瞼が落ちそうになり・・・・(昔の言いまわしなので、どういう意味なのか理解しようとしていない管理人ですから)。
この1幕、海老さまが出ていないこともあって、きっと出てても眠かったと思うのですが(爆)、この1幕だけはイヤホンガイドが大活躍しそうだな・・・と思いました(結局借りてませんけどね)。

<口上>
NHKで以前、歌舞伎座での口上を放送していたので、見ている人もいるかと思いますが、管理人は生で口上を見るのは初めて。
今回、襲名した海老蔵をよろしく・・・という一人一人からのご挨拶ですが、それぞれ、海老さまの祖父にお世話になったとか、父とよく懇意にさせてもらってるとか、海老さまはこんなにいい役者ですとか、ありがちな言葉から、裏話までをかいつまんで、ご贔屓よろしくね〜という内容に、楽しませてもらいました。
ちょうど私の座席が舞台真正面に位置する席だったので、海老さまと絶対視線あってたと思います(自意識過剰)。
かっこよかった〜(結局、それがいいたかった)。

<助六由縁江戸桜>
ぶっちゃけ、夜の部で一番、これが見たかった演目。
文句なく面白いんです。まじで面白いとしか言い様がありません。
眠くなるシーンは一切ありません。

今回、初役の揚巻さん(助六の恋人)演じる菊ちゃんが、最高にべっぴんで気風のいい最高の花魁でした。
前回見た時は白玉役だったのですが、今回の揚巻を演じるにあたり、玉さま(玉三郎さん)から指導してもらったそうですよ。白玉役は亀ちゃん、亀ちゃんは顔がどちらかというとふっくらしてるので、こういう女形役を見てると本当可愛い感じがします。

以前、2001年に海老さまの新之助時代の初役だった助六を見たのですが、前より演技が冴えてたと思います(慣れともいいます)。活き活き・のびのびした感じといいますか・・・・。
6月の歌舞伎座では揚巻さんを玉さまが演じていて、正直、見たかったです。玉さまと海老さまのコンビの歌舞伎も結構映えるので(管理人は同期同志の海老さま・菊ちゃんコンビが勿論、大好きですが)。

松緑さんが今回、助六の兄役をしていたのですが、本当、この人、芸達者だなぁと思いました。
前回見た時は、三津五郎さんの兄役だったわけですが、全く見劣りせず、いい役者さんだと思います。

助六で一番楽しみなのは、通人里暁。もう、この役は、尾上松助さんしか考えられません。
どんな役なのか、言いたいけど、ネタばれすると、これから見る人の面白さが減るので、いいません。
とにかく、御園座の昼・夜の部を通して、観客の爆笑の渦を誘うのは、この人のこの役が一番だと言いきることができます(笑)。正直、この人が今回どんなことをしてくれるのかを見たさについつい、助六があると行きたくなるわけで・・・。松助さん以外の人が演じたら、どんな演じ方をするのだろう?と想像つかなかったりします。
楽しい最終幕でした。

夜の部が終わったのは20:55。昼の部より1時間長いわけですよ。
御園座を出たら、ザザ振りの大雨。地下鉄入り口まで、傘を差したもののずぶ濡れでした(苦笑)。
地下鉄で名古屋駅まで移動して、地元行きのバスに乗ったのが21:25。
帰宅したのが23:30。
朝、家を出てから17時間(爆)。
正直、めちゃくちゃ疲れましたが、楽しい一日でした。
また行くぞ!歌舞伎!!(←次、いつ行くかは決まってませんよ・・・勿論・・・笑)






         
















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