敬称は省略してます。お許しあれ。

歌舞伎 寿 初春大歌舞伎 昼の部 
「 外郎売(ういろううり)  恋湊博多諷  大津絵道成寺 」
松竹座 02/1/25
ここ数年、1月の歌舞伎では、私の愛する新之助くんは東京の歌舞伎座か新橋演舞場だったのだが、今年はなんと大阪松竹座から始まるということで、勿論チケットを取った♪
同じ舞台に出演されている某歌舞伎俳優さんの番頭さんに頼んで、チケットをとってもらったので、今回も舞台の中央、前から4列めという素敵な位置で鑑賞させていただいた♪

お目当ての新之助くんは外郎売と恋湊博多諷に出演であったが、私は外郎売が楽しみであった。というのも、昨年の2月、管理人は博多座まで、この外郎売を新ちゃんがやるというので見に行って、面白かったのを覚えていたからである。

外郎売(ういろううり)
お正月には、歌舞伎では必ず、曽我狂言(曽我五郎の敵打ちモノ)で幕をあけるのだが、この外郎売も曽我五郎である。
曽我モノで管理人が好きなのは、この外郎売と助六である。助六は言わずとしれた、日本一の男前(これも勿論曽我五郎なのであるが)がモテモテの揚巻さん(一番の花魁)とのラブストーリーであり、紫の鉢巻に番傘という粋なスタイルがかっこいいのである。
さて、今回の外郎売の面白さは、外郎売に身をやつした曽我五郎が薬を売るために、
「大きな声で長い長い長いセリフを延々と早口で口上を述べるところ」
が素晴らしい。はっきりいって、この1幕だけでも私は大枚はたいてもイイと思えるという作品である。
とにかくあんな古典なせりふを延々と覚えるだけでも大変だと思うのに、ましてや早口で・・・頭の回転だけでなく口の回転もよくないとこの主役ははれない。昨年にみた外郎売の時もスゴイなぁと思ったが、今年はいっそう早口にも声の通りにも磨きがかかっていたように思える。
そして、1月ということで、新ちゃんの市川新之助としての年初めのご挨拶も含まれていて、やっぱり1月に歌舞伎っていうのは美味しいなぁと思ったのであった。

恋湊博多諷(こいみなとはかたのひとふし)」
「海賊の親分の団十郎」と博多の廓の「小女郎の扇雀」と小女郎の彼氏である「宗七の雁治郎」の三角関係が楽しい。
博多の廓で一番人気の小女郎とラブラブな仲の宗七は頼りなさげな若旦那であるのに対して、海賊の親分はかなり派手で羽振りがよい。新ちゃんは海賊の子分その1だが、やっぱ際立って男前が目立つ(笑)。
よく考えれば、人間国宝の雁治郎さんの息子が小女郎の扇雀さんなんだから、親子で恋人の関係なんだよね〜(歌舞伎ではよくあることだけども・・・)。でもやっぱ立役(男)より女形が若いほうが断然いいね。2年前の助六で新ちゃんが助六やってたときに、女形が人間国宝の方がされてた時は、やっぱピチピチした女形であってほしいと思ったもん(笑)。
まぁ団十郎さんの海賊の親分は博多訛のセリフも面白くて威厳があって、団十郎さんには似合ってる役だと思ったなぁ。

大津絵道成寺(おおつえどうじょうじ)」
道成寺というと、お寺の鐘と坊主と坊主に懸想した女性が蛇になって・・・というのが有名であるが、この大津絵道成寺は、その有名な「娘道成寺」のパロディである。
何がすごいというと、ここでは人間国宝である雁治郎さんである。はっきりいって、この人の体力というのはまだまだ衰えてないなぁと思う。何しろ五変化、藤娘 → 色若衆の鷹匠 → 滑稽な座頭 → 粋な船頭 → 豪快な鬼 と次から次へと衣装を変え踊り続けるのである。舞台のあちらこちらから登場し、あっというまに早く着替える・・・並みの体力では出来ません。若い人ならともかく、さすが人間国宝!体はってます!
息子さんである、扇雀さんは立役より女形の方が似合ってるなぁとよく私は思うんだけど、お父様もなかなか女形もイイ感じです。藤娘といえば、玉三郎さんの藤娘がため息つくくらい綺麗なので有名だけども、雁治郎さんの女形もなかなか色気があっていいなぁと思った。一番最後に登場する(当たり前!)釣鐘があがったときに登場する鬼はやっぱ見ていて楽しいです。でもちょっと怖さという点では、あんまり怖いメイクには思えませんでしたが・・・(笑)

とにかくこのお正月の歌舞伎はやはり華やかでイイなぁと思いましたですよ!これで、菊ちゃん(菊之助)と辰ちゃん(辰之助)が競演してくれていれば、言うことなしなんですけどね(贅沢言うな!)。











         
















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